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HCDまつりで「アクティングアウト」を体験、「おふくろの味を伝えるサービス」を考えてみる

12月の頭にあった人間中心設計を学ぶHCDまつりは、Ustreamで振り返りましたが、もう少し書いておこうと思います。


今回は事例の発表も。

セミナーの中で「アクティングアウト」というものを学んで、実際に参加者さんの前で演じるという体験をしました。その反省点やその後の講評をいただいたとき、モンキーワークスの古庄さんがおっしゃっていたことをヒントに、もう少し考えてみました。


そもそもアクティングアウトって?

その前に、「アクティングアウトってなんだろう」というところですが、浅野先生のブログを参考にしていただくとわかりやすいと思います。

道具やサービスを使用する人の行動や時間軸、周りの状況を「コト」と呼んで、それを「スケッチ」するのがアクティングアウトと理解しています。「コトをスケッチするにはアクティングアウトしかない」という話もあったように思います。

ぼくらの課題

一連の HCDセミナーで、課題として取り組んできた成果をもとに、今回はアクティングアウトを行いました。

  • iPad などのタブレットやスマートフォンで見ることのできるレシピサイトを作る。
  • ペルソナは「料理ができないけどなんとなく料理ができるようになりたい女子専門学校生」。
  • シナリオは、「ある日時間が空いていたので両親が留守のあいだにレシピを見ながらレバニラ炒めを作ってみよう」というもの。

上記の内容を元に、レシピサイトのプロトタイプを紙で作りました。そのプロトタイプを使って、参加者さんの前で実際にレシピサイトを使って料理を完成させるところまでを演じました。


プロトタイプとはこのようなもの。


発表の様子

発表の様子を録音してあります。

HCDまつり アクティングアウトの発表 (mp3)

特に目立つところもないレシピサイトでどんな反応だろうと思っていましたが、先生から「思いのほかよかったよ」と言っていただきほっと胸をなで下ろしました。


発表はこのような様子。


反省点

反省点は数多くあるのですが、特に感じたことは「これはいらないだろう」と決めつけて省いてしまうことが、すごくよくないことだと感じました。「少し余計な想像をしてそれを付け加える」くらい余裕があると、新しいアイデアやプロトタイプの問題点が見えてくるのだと思いました。たとえば今回の件だと、主人公は買い物に行くのですが、その買い物の行程を全て省いて演じてしまいました。そこにアクアリングの平野さんからご指摘がありましたが、その買い物も含めて演じていれば新しい発見もあっただろうと思います。

ブランディングの観点から

料理の苦手な学生さんという設定から、料理をしながら上達する「Cook Learning」というサイト名にしました。さらに、普段料理をしないという設定から、母親の使っている iPad で料理をするというシナリオになりました。

そこに古庄さんからのアドバイスがありました。「母親から娘へ、お袋の味をラーニングできたらいいんじゃないか」と。なるほど、たぶんお袋の味ってなんとなく口で伝わっていくと思うんですが、それが目に見える形になって、さらに共有できたりしたら、すごくいいサービスなんじゃないかと思いました。

ということでちょっと考えてみました。

おふくろの味 母から娘へ for iPad

押さえておくべきポイントはいくつかありそうです。

  • 母親ひとりでレシピを作っていく場合と、二人で料理をしながら娘がメモをとっていく場合を想定する。
  • 写真は必須なわけですが、iPad にカメラがないので、ほかのモバイル端末との連携がいりそう。
  • 日々の夕ご飯のさまたげにならないくらい、簡単に記録していけるインターフェースだとよし。
  • よく使う調味料のメーカーや、使いどころをメモしておけるものもあるといいかも。

考えていたら、意外と iPhone がいいのではと思いました。写真を撮ってすぐにサーバーにアップされて (Evernote みたいなイメージ)、文字を入力するのが手間なのでセレクトだけでメモが完結するといですね。あと、ひとことメッセージなんかを声で録音できたら素敵じゃないですか。

こんなサービスどうでしょう?

HCDセミナーおすすめです

ということで、今回も充実した時間を過ごすことができました。たぶん何回も書いていると思うのですが、この一連の HCD セミナーではたくさんのことを学ぶことができました。Web とか Web じゃないとか、マークアップだディレクターだそういったことは関係なく、ほんとうに大事なことを知ることができました。

また 3月から初級編がはじまるようです、職種に限らずぜひ参加されることをおすすめしておきます。


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※この記事を書いた人、ミズノケイスケに興味を持っていただけましたら、リンクツリーをどうぞ。

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