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HCD DiG#3 インタビュー&評価グリッド法まとめ
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- 2012-05-13 (日)
- ログ
HCD DiG3回目の勉強会を開催しました。報告も兼ねてまとめます。
勉強会の大まかな流れ、インタビュー・評価グリッド法(ラダーリング)理解のヒントになる内容になっているかと思います。
(長いのでじっくりどうぞ。)
内容・流れ
タイムスケジュール以下の通り。おおむねスケジュール通り進みました。(正確には把握していないので、時間はおおよそです。。)
- 12:00 - 集合
- 12:00 - 相談タイム(日頃のHCDの取り組み・仕事上で困っていること)
- 12:30 - 相談内容の発表
- 12:40 - HCD-Netセミナーの報告
- 13:10 - 休憩
- 13:20 - インタビュー前準備
- 14:10 - インタビュー(40分 x 2)
- 16:10 - 休憩
- 16:20 - 評価グリット法・ペルソナ作成
- 17:45 - 発表・リフレクション
- 18:50 - 解散
開催前準備編
3回目の勉強会開催に当たって、運営側でちょっとしたすったもんだがあったので、ここに記しておきます。
前回の勉強会から、「名古屋Web制作者ペルソナが利用するWebサービス」を企画するというお題を、HCDの手法を利用して作るというWSが始まりました。主な内容は「インタビュー」と「ラダーリングを利用した評価グリッド法」でした。しかし前回体験をしてみて、どうにも腑に落ちない感覚がありました。
- 作るWebサービスの方向性が決まっていない
- それにより、インタビューの目的が曖昧であること
- それにより、半構造化インタビューの質問項目が曖昧であること
- 評価グリッド法で得られた「ユーザーの本質的要求」がふんわりしていること
インタビューに関する本を見ると、「インタビューには目的意識を持つことが重要」と書いてあります。(実際本は読んでませんが。。)なので、前回は「なんとなくWebサービスを作りたいのでインタビューをする」という形だったと思います。そこで、今回はインタビューをもう少し深掘りするため、前回と同じ内容をもう一度やってみることになりました。
KOKUYOのデザインアワードに参加してみよっか?なんて案もありましたが、今回は見送ることに。。(楽しそうだったな。。)
当日編
以下、当日の内容、気づきを書いていきます。
相談タイム
今回からの試みで、「HCDを業務でどう活かしているか」「仕事をしている上で困っていること」を二人ひと組で相談し合い発表するということをしました。それぞれ社内でどうHCDを活かしているか、3組の発表を聞くことができました。
まだ実務レベルでは導入できていない人、部分的に導入している人、実際にペルソナやシナリオを作成している人、いろいろですね。
どうしても集合時間にバラツキがあることのクッション企画だったりするんですが。。(みなさん時間通りに集まりましょー)今後も続いていくかと思います。
HCD-Netセミナーの報告
主にアップルップル山田さんから、HCD-Netのセミナー報告がありました。
セミナーに関わらず、「学びには内省(リフレクション)が必須」という言葉があるように、HCD-Netのセミナー内容を共有し、理解を深められる場所にできたらいいと思っています。
さりげなく第2回の告知も。(ぼくも参加する予定です)
HCD-Net | HCD-Netセミナーin名古屋2012 (第2回)
インタビュー前準備
先にも書きましたが、インタビューの目的をもう少し具体的にしようと、前回でてきたニーズの中から、例を挙げておきました。
Webサービスのおおまかな方向性
- 情報をインプット/アウトプットするウェブサービス
- プロジェクト管理のウェブサービス
- クライアントと一緒に使うウェブサービス
- 社内教育のためのウェブサービス
この中からひとつ選んだ上で、インタビュー項目・インタビュー対象を相談しながら決めました。(インタビューは目的意識を強く持つことが重要だと心にとめます。)
また、水野・梶田からインタビューに関する前回の反省点を発表し、同じ轍を踏まないよう注意を呼びかけました。インタビューのポイントは以前ブログに書きました。
インタビュー
役割分担をしてインタビュー開始です。
1チーム4人なので、以下のような配役です。
- インタビューアー
- インタビューイー(インタビューされる人)
- 書記
- 撮影・メモ
インタビューの気づき
インタビューは本当に奥が深いと感じました。気づきをツイートより引用。
- 質問に対して答えられない。思い出すのに時間がかかった全然出てこない。これはそうゆうもんなのか?質問項目が悪いのか。
- 目的に対した質問項目を、あらゆる方向から鉄の意志で聞き込んでいくことが大事なのかと。。
- 横で聴いている人は「そこもっと深掘りしましょうよ!」って言ってもいいのかもしれない。インタビュアーは焦っちゃうから。
質問してすぐに返ってくる返事なんて、表層的な問題点なんじゃないかと思うんです。質問されていくうちにひょんなところから顔を出す本質的な要求、これを見つけ出すことがインタビューの意義なのではないかと。
それを聞き出すことの難しさ、あらゆる角度から(嫌がられても)聞き込む。ちょっとくらい間が空くことをおそれずに考える。目的を忘れずに。
とは言え、インタビュアーは質問することでいっぱいいっぱいになってくるので、そばで冷静に見ていられる人が「ここを深く聴いてみては?」とフォローする。
というのが今回得た気づきです。
評価グリット法・ペルソナ作成
約1チーム「もう一回インタビューさせて欲しい」という要求を却下して、評価グリット法に入っていきます。(インタビューの結果の良し悪しは、今後に展開に大きく影響が出るのだと実感しました)
チームで評価グリッド法をする時のポイント
- 壁&スタンドアップスタイルは基本です
- 口でしゃべったことは流れる。必ず書いて見える形に落とす。
- ポストイットには単語で書かない。状況がわかる文章を書く。
- 読みやすい大きな字を太いペンで書く
評価グリッド法の成果物
各チームの成果物は以下の通り。
※参考までに前回の成果物も載せてみます。
前回
※未完成だったり、(コンパクトにするため)ポストイットの位置をずらしてあります。わかりづらいかと思いますがあしからず。
今回
Aチーム 梶田、後藤、西村、鈴木
- クライアントと一緒に使うウェブサービス
- インタビュー:梶田→佐藤 梶田→水野
Bチーム 水野、福島、佐藤、岩崎
- プロジェクトを管理するWebサービス
- インタビュー:水野→山田 岩崎→前田
Cチーム 山田、山本、前田、勅使
- 社内教育のためのウェブサービス
- インタビュー:前田→鈴木 勅使→梶田
発表・リフレクション
各チームそれぞれ代表者が発表をしました。発表後は質問タイム。それぞれの疑問をぶつけてそこからディスカッションがはじまったりと、気づきの多い時間になりました。同じ立場のメンバーなので、気兼ねなく意見を言い合える環境は自主勉強会ならでかなと思います。(不安もありますが。。)
気づき・疑問
インタビューされた人が、本質的要求価値を見て「それ欲しい!」となればうまく言っているということなのか?実際にどう実装するかはその後の行程(シナリオ・プロトタイピング)で。ペルソナ・シナリオは「視覚化」「コンセプトワーク」の手法なので、そこまで。
今回のケースの場合だと、Webサービスは世の中にあふれているので、上がってきた要求価値から、競合がないコンセプトを組み合わせて作るっていうのも使い方の一つなのかな?
同じ立場(Web制作者)にインタビューをしているので、自分の価値観でカードが書けてしまう。それは問題ない?(自分がペルソナとしてなも成立するから)自分がまったく知らない世界の人にインタビューした場合はそうはいかない。
ぼくが考えるラダーリングのポイント
ラダーリングで難しいと感じるのは、一番上の列「ユーザーの本質的要求」のカードをどのレベルを持ってくるかということだと思います。ずうっと理解できないでいたのですが、この頃つかめてきた気がします。(気のせい?)
ユーザーの要望なり要求というのは、螺旋階段のように階層構造となって連なっていると思います。階層を登っていくと、「幸せになりたい」「楽しく過ごしたい」といった人間の基本的な欲求に辿り着くと思います。
そこに至るまでの階層のどの部分を切り取るか、その切り取った部分が今回の目的と合致しているかで判断する。といいのだと思います。
具体例を今回の「Webサービス」を作るという目的にあてはめます。
一番上「ユーザーの本質的要求」を一つとって、
- シナリオを作成することができるか
- Webサービスのコンセプトとして通用するか
- キャッチコピーとしたときにグッとくるか
という観点で考え、自然で納得感があれば正解なのではと思います。どうでしょう。
当日のツイートまとめ
HCD DiG#3 インタビュー&評価グリッド法まとめ - Togetter
当日の様子がなんとなくわかると思います。参考にご覧ください。
強制ツイートタイム?
前回から、セミナーの節目で「みなさんいまからツイートしましょう」と呼びかけてます。参加者の皆さんからは「ステマだ!」だなんだ言われてますが、ある程度数が集まるとそれなりに雰囲気がわかっていい気がします。(「Togetterって情報じゃないよね」ていう意見もありますが...)どんな形でも、アウトプットは重要だと思っています。
次回
予定では今回の続き、Webサービスを具体的に決めることになる(はず)です。決まりましたらFacebookで告知しますのでどうぞご参加ください。(HCD-Netセミナーに参加された方も歓迎です!)
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※この記事を書いた人、ミズノケイスケに興味を持っていただけましたら、リンクツリーをどうぞ。
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