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すんごくオススメしたい本。「人を助けるすんごい仕組み」著:西條剛央

付箋だらけになった本

西條剛央さんの「人を助けるすんごい仕組み」、すんごくおもしろくて、読み終えてから鼻息あらくFacebookに投稿したところ、何人かの方が「読んでみます」と言ってくれました。それがだいたい10日くらい前のこと。で、いまだに「いいね!」してくれる人がいたりで、たくさんの人に読んでもらいたい本なので、もう少しオススメしておこうかと、筆をとった次第です。

いろんな姿を見せる本

僕はFacebookのコメントで、3つの内容がこの1冊にこめられてます、なんてことを書きました。

  1. 組織作り・運営の方法(構造構成主義のなんたるか)
  2. 冒険活劇(ワクワクドキドキのファンタジーのような)
  3. 震災のリアルな現実(現地の生の声、胸が苦しくなるほどの現実)

1.組織作り・運営の方法

本のサブタイトルにはこうあります。

ボランティア経験のない僕が、日本最大級の支援組織をどうつくったのか

これは「1」の部分です。構造構成主義という原理を研究している西條剛央さんが、その原理を使って、巨大な東日本大震災支援プロジェクトを作り、運営していったことが書かれています。そのプロジェクトを発想・立ち上げ〜運営〜成功へと導くにあたって、Webのテクノロジー(とりわけSNS)がとてもおおきな力を発揮していたことは、Webを生業としている身としてはとても興味深かったです。Webはアイデアと行動力によって、即効性のある大きな力を生み出せるんだって事がわかります。

2.冒険活劇 3.震災のリアルな現実

3月の末に4人の仲間と現地に入った西條さん、そこで語られるものがたりは、僕にとっては未知過ぎてファンタジーそのもの。そこで起きていることは、不謹慎を覚悟で言うと、ワクワクドキドキの冒険活劇。中学生の頃熱心に読んだ冒険ファンタジーを思い出したほどです。でもそれは現実なんですね、背筋がヒヤッとする思いです。

また、現地の被災者の方とのやりとりが、生々しく語られる様子は、胸が締め付けられるようでした。TVやTwitterで知った知識でわかったようなことを言っていた自分を思い出して、恥ずかしい気持ちになります。それでも、この本で読んだ事なんて実際の何百分も何千分の一程度なんでしょう。

現地の声が発端なんだ

「現地」というキーワードが出てきました。ぼくは、ここのところHCDセミナーやそのほかいろんなところで、現場の声の重要性を意識するようになりました。西條さんの構造構成主義の考え方でも、現地の声や状況を把握することは最重要事項なんだと感じました。(当たり前と言えば当たり前ですが)

構造構成主義の「方法の原理」によれば、方法の有効性は(1)状況(2)目的に応じて決まる。

とあります。(1)状況 を把握するには、現地を自分の目で見て、感じることしかないのでしょう。あと、興味深かったのが、アイデアというのは、現地の人の心に触れ、自分の感情が揺れ動いた時に生まれるということ。大勢の人に影響を与えるでっかいプロジェクトも、ある被災者の方がぽろっとこぼした感情が発端になっていたりしたんです。気持ちが先に動いて→考えるという順序ですね。頭でっかちではうまくはいかない。

この国の制度の不甲斐なさ

これにもう一つ付け足すとしたら、「4.この国の制度の不甲斐なさ」でしょうか。わかりやすい例を1つ、「前例主義」というキャッチーな言葉で説明してくれました。

前例主義

全国から集められた支援物資が、各自治体の倉庫に大量に余っていて被災地に届かずに腐っていた、というような話は、みなさん聞いたことがあると思います。西條さんの「ふんばろうプロジェクト」では、この余剰物資をうまくマッチングして届ける仕組みを作り上げたそうですが、被災地の自治体によっては、この仕組みの導入を断られることがあったそうです。こういうことです。

この支援の仕組みを避難所に周知すること自体は簡単にできるはずだ。しかし、行政が自ら紹介するという形になると、問題がおきたときには知りませんというわけにはいかなくなる。つまり「責任」が生じる。前例があれば、何か問題が起きても「前例に従ったまででる」と前例のせいにできるが、前例がなければ、あらたな仕組みを導入した当人が責任を負うことになる。

ため息がでますね。これと似たような事例があと2、3あったはずです。しかし、こんなときは、組織の上層部同士がつながると、話が早いとのことで、実際に東京副都知事と連絡をとって、東京にある大量の放置自転車が被災地に送られたそうです。

そもそも西條さんって誰?

著者の西條剛央さんのことを置き去りにして話を進めてしまいました。西條さんは早稲田大学大学院で講師を務める学者さんだそうです(ぼくも詳しいことはわかりませんが)。。確かどこかに「もっと静かに好きな本を書いて暮らしていたかった」とあったような気がします。それが、突然表舞台にでて、いくつもの支援プロジェクトを立ち上げ、それを成功させていった人。

少しスピリチュアルな話だなって思いましたが、西條さんが巨大なボランティア組織を運営して、この本を書くにいたった理由が、「おわりに」の部分に書かれていました。どんなことかは皆さんの目で確かめてみてください。その部分は、ちょっとミステリーみたいな感じでしたね。

少しでも興味を持ったらゼヒ

だだーっと書きましたが、これでもまだまだ書き足りないくらい、そのくらい盛りだくさんな内容です。少しでも興味を持っていただけたらゼヒ読んで欲しい本です。

この本を世に出せたら倒れてもいい、そう思って書いた本ですが、 願いが叶ったのか、本当に熱出てダウンしました。

立ち読みでいいのでぜひ読んでみてください。 そしてもし、みんなにも読んでもらいたい、と思われたら、ぜひツイッターやフェイスブックで、心で感じたまま、感想を書いてみてください。

またあの人に贈ったらきっと響くだろうと思われたら、ぜひ贈ってあげていただければと思います。

ご本人のブログから転載しました。本当にすばらしい本だと思います。人生No.1の本になりました。

印税全額と、ダイヤモンド社の売り上げの一部が、ふんばろう東日本支援プロジェクトをはじめとする復興支援活動に寄付されます。

というように、支援にもつながります。

購入はamazon等で。

また、本にも掲載されている糸井重里さんとの対談が「ほぼ日」のサイトで読むことができます。まずこちらを読んでみてみるのもいいかもしれません。

そのほか関連リンクはこちら


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コメント

ミズノケイスケ 2012-04-05 (木) 19:33
>chabinさん
そうなんですよね、とにかく最近そのことを実感しています。
もともとコーダーだったので、現場の声には一番遠いところにいました。
そうすると、目の前のコードをいかにキレイにするかってことに集中してしまったり。。
そこも大事だと思うんですけど、現場を知って、且つそこもがんばるってできるといいかも知れませんね。
chabin 2012-04-04 (水) 10:42
結局現場なんですね。WEBやいろいろなことをやっているとたまに「これって本当に役立っているの?」とか温度差とかわかんなくなることがあります。自宅でさぎょうしているのでなおさらです。でもやることはやまほどあって。まあ「やるしか」と話なんでしょうけど。
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