「ブータン、これでいいのだ」著：御手洗瑞子 を読んで。理想の未来をプチ妄想。

「ブータン、これでいいのだ」著：御手洗瑞子さん。読みました。

この頃世間がなにかと「ブータンづいて」ますよね。ブータンと言えば有名な「GNH=国民総幸福量」のあの国。

ただ、著者の御手洗さんが書かれているとおり、その「GNH」という言葉が一人歩きして想像を呼んでいて、実際のブータンはもっと違っているのだそうです。

読んでみて、なるほどなるほど、読みやすい話し言葉で語られているので、楽しく読むことができました。これホント、いろんな人に読んでもらいたい本です。

その中のあるエピソードを読んで、理想の生き方みたいなものが、うっすらと垣間見えた（ような気がする）のでそのことを書いてみます。

誰もスケジュール帳を持たない国

ブータンの人は、スケジュール帳を持たないそうです。だから予定は覚えられる範囲しか入れない。それは、だいたい次の日の午前中のことくらいまで。国全体がそんな感じで、覚えていないことを誰も怒ったりしないようです。

（ホントはもっとおもしろい話がたくさんあるのだけど）この辺りのことを読んで。なんで人間的だろう！と。日本人の感覚で言えば、「怠けてる」「常識がない」と言われてしまうのだろうか。でも、これって本来の人間の自然の形なんだと思いました。

というのも、以前こんなことを考えたことがあります。

タスクをこなすためのギプス

ネット上にあふれるライフハック。大量のタスクをこなすための、リマインダ機能やWebサービス。いろんなところで見かけるし、実際自分もいろんなツールを使っています。Googleカレンダー、チャットワーク、サイボウズLive、Evernoteなどなど。

実は、仕事だけでなくプライベートまで入り込んできているこのツール達。（なんと、嫁さんとやりとりするチャットワークがあったりで。。）最初はたくさんのタスクこなしてる自分できてる、カッコイイ、みたいな意識ってどこかにあったと思います。でも、そんなの少しのこと、こなしたタスクはやったそばから忘れていく、さらにツールがないとなにも覚えていない自分がいます。

で、気づいたんです。これって「強制ギプス」なんだろう、って。人間がその能力以上のタスクをこなすためのギプス。ギプスの力を借りてなんとかタスクをこなす。これって人間的なんだろうか・・？

本来の人間の能力以上にタスクをこなす。ただただがんばる。これって幸せなこと？時間をうまく使って、たくさんのこと仕事をこなすことができる、おお、それはすばらしい事じゃないか。でも・・

やるべきことはそうは多くない

そこで思い出すのは、「イシュー」のこと。やるべきことはそうは多くない（らしい）。イシュー度の高い仕事をやれば、少ない時間でも生産性は上がる。ギプスの力を借りて、がむしゃらにタスクをこなすのではなくて、イシューを見極めて、できる範囲で仕事をこなせばいいのではないのだろうか。

それが人間の幸せを考えた生き方なんじゃないかと（いまはなんとなく）思ってます。

やるべきことはなに？

さらにいうと、その仕事は好きな仕事であったほうがいいんでしょうね。たまにテレビに出てる、ハワイで1年の半分を過ごす「ゆるい生き方」のあの人みたいなのが理想かも。

自分が好きでもない大量の仕事を、ギプスの力で無理矢理こなしてもしんどいだけでしょう。

すべきことが見えてくる

こんなことから、いますべきこと・身につけることはこんな感じ。（超大雑把に）

• イシューを見分ける力。
• 応用が利く大きくて広い視野を身につける。
• 自分の得意なこと、向いていること、好きなことを見きわめる。

ということで、将来は、好きな仕事を好きな分量だけして、かつ生きていけるお金を稼ぐ。あとは好きなこと・心がイキイキすることをして細長く生きていく。（ああ、ほど遠い。。しばらくはギプス生活だ）

という、ブータンかぶれ的結論に達するきっかけをくれた本。オススメです。

なお、この本読んでいると、自分（ことさら5年程度前の）がブータン人じゃないか、と思わせるような話がたびたび登場しました。。よくこんなせわしい日本で生きて行けたもんだ。。

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関連リンク

• 空の近く。こころ高く。　―　ブータンてきとう日記
• M.Tamaco (mtamaco) Twitter
• ほぼ日刊イトイ新聞 - ブータンの雨と幸せのはなし。

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