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HCD (人間中心設計) セミナー4回目。シナリオ/ペルソナ法 講義まとめ

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この記事は筆者によるセミナーの感想です。内容については、個人の主観が入っている部分や、間違って理解している部分もがあるかと思いますが、ご了承の上お読みください。

毎月の恒例になっている、『WEBサイト制作者のためのHCD(人間中心設計)の理解 in 名古屋』の 4回目に先日参加してきました。

セミナーも 4回目となり、参加者さんにも顔見知りの方が増えてきて、「ブログよくまとまってるね」なんていううれしいお言葉をいただいたりしています。
だから、というわけではなく、目的は自分自身の内省 (リフレクション) ということで書いておきます。

でも、もしお読みいただけたら、それはそれでうれしいです。(素直じゃないなあ・・・)

今回は、「ペルソナ/シナリオ法」についてです。では、どうぞ。

講義

毎度のことですが、とにかく急ぎ足です。1時間の講義で HCD の大枠の復習、今回のペルソナ/シナリオ法についての概要と、作業について説明がありました。

わかりにくくてまぎらわしい用語がたくさんでてくるけど (その辺り人間中心でない!) 、毎回でてると少しずつわかってきます。重要なことをポロッと言うので、ボーっとしてると聞きのがします。

重要そうなところをかいつまんで紹介します。

ペルソナ/シナリオ法って?

人間中心設計 (HCD) プロセスの、あくまで 1手法であって、ペルソナ = HCD ではない
4つの HCD プロセスの中の 1つ。

4つの HCD プロセスのおさらい

  1. 調査しなさい
  2. 視覚化しなさい (今回これ)
  3. 試作しなさい
  4. 評価しなさい
  5. 1 調査しなさいにもどる (これ大事)

ゴム製ユーザーじゃだめ

チームでなにかをする時には、チーム内の共通認識が大事。ただし、漠然と「若者がターゲット」と決めたとしても、人によって想像する「若者像」が違う。それを「ゴム製ユーザー」と呼ぶ。共通認識をとるために、ペルソナ/シナリオ法が有効。

「誰にでも」はあり得ない

誰にでも使いやすいものは存在しない。
10%のニッチなニーズに、100%応える。

これが大事。

例えば、キャリーバッグ。
20年前は当時で言うスチュワーデスさんしか使っていなくて、スチュワーデスさんに使いやすいようにできていた。ある一定の層に使いやすいものは、みんなに受け入れられることが多い。だからユーザーを絞っていくのはいいこと。

見える化

開発者は、自分がユーザーになってしまいがち。ペルソナを作成して見える化した方がいい。

ペルソナ (人格) 、ゴール (目的) 、シナリオ (物語) 、を作成するとわかりやすい、知らない人に説明して伝わりやすい。ゴールを決めてそれを目指そう。それがゴールダイレクテッドデザイン

「ユーザーのことをいつも考える」なんて無理

人間中心 (ユーザー中心) と口を酸っぱくして言っているが、ユーザーのことをいつも考えてものを作るなんてのは無理。むしろ、すぐれた開発者ほどユーザーのことを考えて作らない。

じゃあどうすればいいかといえば、ペルソナを連れてきて「テスト」する。参加してもらうことが大事。

行間を読む国民性が足を引っ張る

日本人の国民性、行間を読む (空気を読む) ことが、逆にチームプレイの足をひっぱることがある。そこでペルソナを作って可視化することが大切。逆に米国人は曖昧にせず白黒はっきりと口に出す。

ペルソナ君人形

ペルソナができたら、それを人形にしておくというのはいいアイディア。
例えば会議で、ペルソナ君をもとに話を進める。声の大きい (プレゼン能力のある) 人が勝ってしまう会議はだめ。ペルソナくんがいると、そうなりづらい。

スーパーひとしくんみたいなのを想像すればいいのかな?

ペルソナ < シナリオ

ペルソナを作ってハイ満足、なんて話を聞くけど本当に重要なのはゴールとシナリオのほう。ペルソナはおまけ、ってのはちょっといいすぎ?

ペルソナ/シナリオの作成手順

この辺りから実際の作成手順です。本来の方法に加えて、今回課題としてやってみる突貫工事バージョンも合わせての説明がありました。

ペルソナ/シナリオ作成はインタビューが基本

インタビューを元にペルソナ/シナリオを作る。

半構造化インタービュー (デプスインタビュー、エスノグラフィックインタビュー) がいい。 信頼関係を築く。本当の問題に気づいていない場合に役立つ。

会場より現場で聞くほうがいい。問題は会議室じゃなくて、現場で起こってる。

シナリオ作成の注意事項

インタビューした内容を書き起こす。生っぽさをなくさないように、その人の言葉を使って、物語を書くように。

録音して書き起こすとか無駄、この辺りの話は本に書いてないことが多い。でも重要。

キーワードを拾って、カードソートで分類

ポストイットに書いて壁に貼っていく。このとき単語で書かない。これを第二回で習ったカードソートで分類していく。

先生からこの「単語で書かない」を毎回言われるのだけど、ようやくわかってきた感じです。ノートとるときも似ていて、単語で書くと後から見て何が書いてあるかぜんぜんわかんない。

2つの人格から、1つのペルソナ

一般的に、6〜7名くらいのインタビューをする。すると大きく2種類にわかれることが多い。その似たものを合わせてペルソナを作っていく。 でも、それ以外の少数意見も大事にする。

アクティビティーシナリオが大事

シナリオには 2種類ある。

  • アクティビティーシナリオ (気持ち、物語)
  • インタラクションシナリオ (行動、答え)

大事なのははアクティビティーシナリオ。こちらがあれば、インタラクションシナリオは書ける。

第三回ではまったところですが、タスクとなり得るのがアクティビティーシナリオですね。ここは罠におちいりがちです。

要するに漠然と何かを探している人が、「まず自分のサイトに来たところから」なんてことはあり得ないということ。

「先生の本は教典ですか?」

講義の最後で先生も参加している本の紹介がありました。たしか「情報デザインの教室」と言うタイトルで、8月発売だったと思います。

休憩時間に「8月に出る本は教典ですか?」って聞いてたら「テンプレートなんかもついていて実用的なものだぞ」とのことでした。

ちなみに「教典」とはたびたび浅野先生の話にあがる例え。

分厚い本を買ってもなかなか読めない。でも「おれはこれをやるんだぞ」とか「おれの言ってることは間違っていないんだぞ」という内省のために神棚に飾っておくためのものだそうです。(そんなんでいいのか)

「教典」の例


さて、ちょっと長くなってしまったので今回はこのくらいで。
次は課題〜懇親会〜味仙でのことまで、書きます。


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